蟹江記念館

やった美少女ゲームの感想とか

インターネットで友達を作ろうとしていた頃の話

なんとなく思い立ってネットで推し作品推しCPの話をする友達が欲しくなって、メル友を作って、そしてお互い学業が忙しくなって自然消滅したなあそんなことあったなあという話です。

 

10年以上前のインターネット

10年以上前の、Twitter(現X)はもちろんpixivもニコニコもyoutubeもない頃の話。田舎はまともな回線が用意されず3分10円ではないものの爆遅インターネットを使っていた頃の話。二次創作絵を自サイトに上げる前に画質を落として100kbに留めていた頃の話。
未成年、というより中学生の頃の話。

 

その頃のインターネットはまだ間口も狭く敷居も低いとは言い切れず、(もちろんWin95の発売以降パソコンやインターネットの敷居はかなり低く庶民の手に届きやすいものになっていました)まだ未成年でもあった私にとって薄暗くしてしかし存分に好奇心を駆り立てられる土地でした。

 

同人ズブズブヤングオタクのインターネット日課といえば

日課といえばジャンルのサーチで片っ端から推しCPのタグを入れているサイトを回って新しい金脈はないか巡ったり、お気に入りのサイトにただの日常が綴られたブログでもいいから更新が来ていないか日に3度見に行くことです。

ちなみにこのあとRSSリーダーが普及したときは本当に感動しました。またサイト全盛期がきたらお世話になるのかも。

 

もちろん当時も書き込む回数で階級が変わる掲示板や隠しページに設置された管理人の病みお絵かき掲示板などからサイト管理人もとい同好の士と交流する機会はあったのですが、感想を伝えるならまだしもそれ以外の所謂友達を作るタイプの交流というのはどうにもやりにくい。

そんな感じでたまに感想を伝えるお気に入りのサイト管理人さんはいたけど友達!みたいなもの(今でも友達ってなんなんだよ……と苦しみますがこの話は長くなるので今回は思い切って友達と表記します)っていねえな……と思い至りました。

 

ネット経由で友達いたら面白いかもしれんなあ

ありがたいことに元々現実中学校に私の話を聞いて相槌を打ってくれる友人がいたのですが、当時の私はネットという現実とは地続きではない(と思っていた)ところにも友達がいたら面白いやろなあと思いつき、そしてYahooきっずか何かの掲示板(本当にそんなものがあったのかかなり覚えていないので曖昧です)の友達募集トピックみたいなところにスレッドを立てました。

「中学生です。(当時放映していた大人気漫画原作アニメ)が好きで(その作品CP)の話ができる人友達になりませんか」

みたいな短すぎ純粋文言。中学生の人よろしくみたいな文言もつけていた気もします。今なら絶対にこんな簡潔に言えない。
逆に清々しいかもしれないそれに反応してくれた女子中学生のオタクの方が一人いました。Kさんとしておきます。

 

特に面白みもないが確かにあった美しい思い出

それからほどなくしてメールでやりとりする日々が続きました。携帯電話もgmailもさほど普及していないため使うアドレスはもちろんYahooメールです。3日に1回程度、多ければ1日2通程度のやりとりだったと思います。

前述のアニメの話。単行本の話。お互いの学校の行事、部活やテストの話。

もう細部は何も覚えていないけれど、顔も見えない相手と好きなものの話をしたり相手の日常の幸福をささやかに祈ったり励ましたりし合うのはなかなかに美しく明るい体験だったように思えます。

 

年始にはイラストを描いた年賀状のやりとりもしていました。もしかしたら実家にまだ残っている気もしますが実際目にすると当時の色々を思い出して羞恥で死にそうになる可能性が高いのでこの辺は曖昧にしておくのがベストでしょう。

もうこの文化なさそうだし一般人の目に触れる云々でインターネットで物議醸してそう。調べてないので適当を言っています。

この時代はネットで知り合った人と住所氏名を交換!??????正気!???みたいな感覚が非常に強く、相当な危うさとドキドキがないまぜになった行為だったのですが、運良く相手もマジ女子中学生かつお互いの個人情報に興味がない人間であったため今現在までトラブルはありません。素晴らしいですね。

 

そして自然消滅

そんなこんなで中学を卒業し進学、したあたりで彼女との交流が途絶えたように思えます。新しい環境にうつって両者忙しくなったのが理由だったような気もします。

次第に使用していたyahooメールも迷惑メール9999件みたいなパンドラの箱になり、検索エンジンの主流がいつの間にかYahooからGoogleになりといううちにアドレスもgmailになり、そのまま彼女とは疎遠になりました。

もうオタクではなくなってるかもしれませんが今でも元気にしているといいですね。

 

おわりに

ということで恐らく1番真剣にネットで友達を作ろうとしていた頃の話でした。

今はといえば、うーん好きな作品とかCPの話したりそれ以外の話もしたり遊んだりする友達みたいなやつ、欲しいでヤンスねえ~~~とは思うもののそもそもいわゆる友達として特に報連相面で気配りがマジで最悪(連絡を返さない・連絡を返せない・雲隠れする)で相手に負担を強いてしまうことが多いので望むのは……やめよう……!となっています。

当時の主なコミュニケーション手段が雑誌で見かけた人との文通やネットの掲示板、チャット、メールが主流でどれも即時レスポンスではないものだったのも合ってたんだと思います。

当時LINEやら何やらがあったら多分全てが終わっていたことでしょう。

 

みんな……ありがとう……!

オンオフ問わず多少なりとも私の人間性を知っている人・その上である程度交流を持ってくれてる人はこの辺を加味したゆるい(といえば聞こえがいいがせっつかないと回答が返ってこないカスの見本みたいな)やり取りかつ適度な距離感で接していただいたり、行けるときに飯食いに行ってくれたりと本当に頭があがりません。みんなありがとう。好きな言葉は空リプです。

あと酒飲んでいいよって言ってくれる人もありがとう。

私は酒が入ってないとあんまり人とうまく喋れないカス太郎のため……あと飯食ってると酒を飲みたくなるため……本当に助かっています……ありがとう……

念のため書いておきますがもちろん同人イベントなど酒気帯び厳禁のところでは抑えています。社会で生きる人間なんでね。

 

後半急にカスみたいな人間性が露呈しましたが美しかったインターネットの思い出の話でした。
こういうの、マジでどんどん記憶から薄れていくので残しておいてみてもいいですね。

 

ということで今後ともコミュニケーション難ありオタクと適度な距離でいい感じにやっていただけると幸いです。